第一部 脳の理解を深める 1
Ⅰ章 ニューロンとグリア細胞2
トライパータイトシナプス(tripartite synapse):アストロサイトの役割4
脳間質液の流動5
Ⅱ章 脳の役割と構造、その起源から10
生物史からみた脳の発達10
脳と消化器官13
腸の炎症14
終脳外套(大脳皮質)の発達:グリア細胞が神経回路の配線を制御する!17
外套から発生するそのほかの脳構造18
側頭葉内側の奥まったところに古い皮質に属する大脳辺縁系の回路がある19
身体と心が結びついた情動21
身体の呼吸(内圧変動)という観点から22
胚盤から胎児の身体が構成される23
大脳皮質の層構造の形成:ニューロンの移動(Neuronal migration)26
連合野28
頭頂葉の連合野28
側頭葉の連合野29
前頭葉の連合野29
抑制は調整的である31
大脳皮質運動野の活動32
随意運動の発現と制御32
大脳基底核に関連して34
神経組織の階層性と脳内地図37
固有感覚とは刺激源が自己自身にある自己受容感覚である38
大脳皮質の頭頂葉に体性感覚野がある38
内臓感覚と、気分、情緒的感覚41
セイリエンス ネットワーク42
島42
デフォルト モード ネットワーク43
無心の状態とは?44
知覚(感覚的意識活動)は対象に向かう:ボトムアップとトップダウン45
ワーキングメモリ(Working Memory)のネットワーク46
第二部 大脳半球間インバランス49
Ⅵ章 左半球と右半球の特性50
これまでの左半球と右半球の特性についての見解51
左半球と右半球の機能的特徴51
脳損傷による臨床症状の例52
大脳半球間の架け橋:脳梁53
ヘミスフェリシティのコンセプト55
注意機能からみた右半球と左半球55
左脳的 それとも 右脳的?59
認知機能には両側の大脳半球が関わっている61
大脳半球間の機能差をみることは可能か61
両耳分離聴の実験61
音源定位検査64
OPKテープによる検査66
大脳皮質統合性の偏り66
ヘミスフェリシティによる影響66
手振り身振り、上下肢の動きなど68
前頭葉の偏った出力は身体にどのようにあらわれるのか?68
Pyramidal soft Paresis(ピラミダル・ソフト・パレーシス)69
アミン系神経伝達物質による運動ニューロンの修飾71
高草木薫先生の「大脳基底核の運動制御」から72
相反抑制:主動筋が収縮するときに、拮抗筋は弛緩される72
橋延髄網様体脊髄路は、橋網様体と延髄網様体で異なる作用73
網様体脊髄路の特異的作用:モジュレーション74
バレー徴候74
皮質-延髄網様体路(CRT)と延髄網様体脊髄路(Medullary RST)76
大脳皮質は網様体にどのような作用をもたらしているのか78
足の拇趾の動きを司る神経活動の重要性80
深部腱反射の機能神経学的評価86
ディス アヘェレンテーション87
ディアフェレンテーション87
脳卒中と経頭蓋磁気刺激の臨床研究から90
大脳半球全体の機能低下はありえるのか? 91
視運動性眼振のOPK検査93
Ⅰ.運動面95
呼吸と自律神経のリズム99
調節障害101
起立性低血圧101
第三部 臨床編103
Ⅹ章 脳の発達と障碍104
乳幼児の発育・成長104
幼児期の発達(2歳~6歳)105
学童期の発達(知性の発達)106
学習能力の発達に関連して107
音読と言葉の意味理解107
文字の視覚的な認知108
子どもの抑制機能の発達108
脳の発達障碍:発達障害の原因と発症メカニズム109
遺伝と環境の相互作用110
自閉症:行動面と高次脳機能発達の問題点111
機能神経学から自閉症を考える;Dr.Melilloのディスコネクション説112
子どもの発達性協調運動障害113
脳マッピング画像の研究から114
発達障碍児の眼球運動にあらわれるサインと評価116
前庭系からはじまる感覚統合116
子供との遊びを通して、機能神経学的なアプローチを工夫する117
慣性センサーとは119
複雑なシステムを考えるうえで参考になる複雑系の科学121
前庭系と多感覚統合122
頭頸部と前庭系123
前庭動眼反射VORの臨床的意義124
ヘッド スラスト テスト124
姿勢保持のための前庭系と網様体の相互作用125
小脳の機能解剖126
室頂核から前庭神経核/脳幹網様体への神経経路128
虫部下部:虫部錐体、虫部垂、小節130
前庭系-視床-大脳皮質131
認知に関わる前庭情報131
頭頂葉における自己中心的な表象132
前庭情報と視覚情報の統合133
外界の空間認識135
めまいの臨床136
めまいのベッドサイドでの神経検査の手順139
頸性めまい139
難聴と耳鳴り140
慢性的な耳鳴り141
内耳の気圧センサーと気象病142
気象病の専門医 佐藤純先生が語っていること143
起立性頻脈(体位性頻脈)146
眼球運動による臨床的な評価150
縦方向の眼球運動、その臨床的な意義151
眼球運動の主目的の一つは頭部動揺時の視野の安定化にある152
前庭リハビリの方法としてのオプトカイネティック(OPK)検査の応用153
外傷性脳傷害の重症度は精神的にあらわれる159
脳震盪とミクログリア活性化:プライミング160
眼の動きと頭頸部の補正的な機能162
【新説】小脳と大脳基底核との相互作用 166
小脳と大脳基底核の架け橋となる脚橋被蓋核と視床下核167
小脳の活動が運動野にどのように影響しているのか?169
頸部ジストニア170
頸部ジストニアへのアプローチ171
小脳-大脳基底核-神経積分器の神経回路からのアプローチ172
慢性疼痛症175
難治性慢性疼痛176
グリア細胞の活性化による脳の炎症反応と感覚神経の過敏化178
センソリ ミスマッチが慢性痛を引き起こす?176
複合性局所疼痛症候群CRPS 179
心因性疼痛179
第四部 臨床研究編184
『呼吸と脈拍』の症例研究185
随意的な呼吸だけでは脈拍との正常な関係にはなりえない194
歩調と呼吸そして脈拍と呼吸のカップリングの臨床活用196
この章の結び196
筋骨格系からみた身体の歪み198
胸郭の歪みは全身の呼吸に大きく影響する198
代償作用としての身体の歪み198
膜構造体としての身体200
身体の形成:体節形成201
体肢の発生201
身体呼吸療法202
頭蓋内部の内圧変動波と脳脊髄液の揺らぎ(オシレーション)207
徐波睡眠時に脳脊髄液が脳内に流入し毒素を洗い流す208
体内時計:概日リズム(サーカディアンリズム)210
大脳半球の活動は鼻呼吸サイクルと関連する212
大脳半球の過活動によるインバランス214
徐波睡眠時の脳脊髄液の波動は鼻呼吸に同期して起きている217
ストレスに対する抵抗、適応反応:ノルアドレナリン系とセロトニン系219
ストレスと前頭前野220
巻末資料
『経頭蓋磁気刺激法』
『異常な不随意運動は小脳と基底核の相互作用の変調に起因する』
『呼吸波と自律神経』